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(14)Ⅴ 腎臓病の皮膚病変─腎性全身性線維症[特集:皮膚病変でみる内科疾患]

No.4887 (2017年12月23日発行) P.52

茂木精一郎 (群馬大学大学院医学系研究科皮膚科学准教授)

登録日: 2017-12-24

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  • 高度腎障害ないし腎不全を有する患者に対してガドリニウム含有造影剤を使用したMRI検査後に皮膚および内臓に線維化をきたす医原性疾患

    造影剤使用1週間から数カ月後に,突然の疼痛や瘙痒感を伴う四肢皮膚の発赤・腫脹をきたし,その後,皮膚硬化が出現。数カ月後から関節拘縮を伴うことがある

    鑑別疾患として全身性強皮症や好酸球性筋膜炎が挙げられる。全身性強皮症との相違点として,急速な経過,レイノー現象などの末梢血管障害を欠くこと,強皮症特異抗体陰性などの点が挙げられる

    症 例

    44歳,男性。主訴:四肢の皮膚硬化,関節拘縮(図1・2)

      
    【家族歴】 膠原病なし
    【既往歴】 糸球体腎炎,腎不全
    【現病歴】 ‌8年前より糸球体腎炎による重症腎不全があり,透析を行っている。ガドリニウムを含んだ造影剤を用いてMRIを行った1カ月後頃より左前腕の腫脹,熱感,疼痛が出現。これらの症状は,四肢に拡大し,徐々に皮膚が硬化してきた。その後,手指,手首,肩,膝関節も徐々に拘縮してきた。

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