厚生労働省の「医療機能情報提供制度・医療広告等に関する分科会」は3月26日、医療機能情報提供制度の報告項目に医師過多区域における無床診療所への対応強化に関する項目などを追加する見直し案を了承した。関係省令および告示を改正した後、2027年1〜3月に行われる次回報告から適用する。
今回の見直しでは、報告項目及び医療情報ネット「ナビイ」での公表項目に、外来医師過多区域における無床診への対応強化に関する項目やスマートフォンのマイナ保険証対応の有無などを追加する。
前者は26年4月1日の改正医療法の一部施行に伴うもので、外来医師過多区域で同年10月1日以降に開設された無床診であって、都道府県知事からの地域で不足する医療機能等の提供要請に応じず、保険医療機関の指定期間を3年に短縮する措置を受けた施設が報告対象になる。報告項目は①地域で不足する医療機能、医師不足地域での医療の提供の有無、②前者を提供している場合は、その内容と実績、③医療法による要請または勧告の有無、④有の場合は対象の医療機能等を提供しない理由─とする。
ただ、医療機能情報提供制度には課題もある。厚労省のデータによると、医療情報ネットのページ閲覧回数、サイト訪問者数とも増加傾向あり、利用が進んでいる様子がうかがえる一方、その情報源となる医療機能情報提供制度の医療機関の報告率は、全国平均で72.4%にとどまる(24年度)。医療法上で報告が義務化されているにもかかわらず、報告率100%は47都道府県中で秋田県のみ。最も低い沖縄県はわずか11.1%であり、都道府県間のばらつきも大きい。
■報告率に大きなばらつきがある中での機微情報公表に懸念の声も
会合では、都道府県知事からの要請・勧告の有無などは医療機関の経営を左右しかねない機微情報であることから、医療機能情報提供制度の報告率に大きなばらつきがある中での公表については、複数の委員が報告した医療機関が不利益を被る不公平が生じる可能性があると懸念を表明。報告率の向上に早急に取り組むよう求める意見や、医療情報ネット上の表現について住民に誤解を与えないような工夫が必要だといった意見が相次いだ。