【質問者】
山﨑文和 関西医科大学皮膚科学講座准教授
【こまめに根気強く,治療時の体位も考慮して照射する】
乾癬は慢性,難治性の経過をたどるため,外用,内服,光線,生物学的製剤などの各種治療に生活指導を加えて,根気強く治療を続けることが必要になります。また,光線治療も有効な治療選択肢のひとつとなります。
光線治療では,紫外線での治療が主体となり,波長としては長波長と中波長,すなわちUVAとUVBが用いられます。UVAは単独照射では効果を得られないため,ソラレン(psoralen)を併用してPUVA療法として治療しますが,ソラレンを皮疹部に外用,溶液で薬浴,あるいは内服後にUVAを照射するため手間がかかること,通院・帰宅時に遮光が必要になること,照射時間が長いことなどから,近年ではあまり選択されなくなってきました。代わって,UVB,特に308~311nmに該当するnarrow band UVB(NB-UVB),あるいは308 nmの光を発光するエキシマライトで治療することが多くなりました。NB-UVBは全身的な治療に,エキシマライトは照射面が狭いため局所的な治療に用いられています。
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