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乾癬の光線治療のポイントは?

No.5142 (2022年11月12日発行) P.52

山﨑文和 (関西医科大学皮膚科学講座准教授)

馬渕智生 (東海大学医学部皮膚科教授)

登録日: 2022-11-11

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  • 昨今,TNFα阻害薬,抗IL-23抗体製剤,抗IL-17抗体製剤といった生物学的製剤,JAK阻害薬やTYK2阻害薬などの低分子化合物が次々と開発され,乾癬に対して高い治療効果を示しています。しかしながら,すべての乾癬症例に使用できるわけではなく,既存の治療法を活用していくことも必要です。そこで,乾癬の光線治療におけるポイントをご教示下さい。
    東海大学・馬渕智生先生にご解説をお願いします。

    【質問者】

    山﨑文和 関西医科大学皮膚科学講座准教授


    【回答】

    【こまめに根気強く,治療時の体位も考慮して照射する】

    乾癬は慢性,難治性の経過をたどるため,外用,内服,光線,生物学的製剤などの各種治療に生活指導を加えて,根気強く治療を続けることが必要になります。また,光線治療も有効な治療選択肢のひとつとなります。

    光線治療では,紫外線での治療が主体となり,波長としては長波長と中波長,すなわちUVAとUVBが用いられます。UVAは単独照射では効果を得られないため,ソラレン(psoralen)を併用してPUVA療法として治療しますが,ソラレンを皮疹部に外用,溶液で薬浴,あるいは内服後にUVAを照射するため手間がかかること,通院・帰宅時に遮光が必要になること,照射時間が長いことなどから,近年ではあまり選択されなくなってきました。代わって,UVB,特に308~311nmに該当するnarrow band UVB(NB-UVB),あるいは308 nmの光を発光するエキシマライトで治療することが多くなりました。NB-UVBは全身的な治療に,エキシマライトは照射面が狭いため局所的な治療に用いられています。

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