著: | 長尾大志(島根大学医学部教授) |
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判型: | B5変型判 |
頁数: | 576頁 |
装丁: | 2色刷 |
発行日: | 2019年04月13日 |
ISBN: | 978-4-7849-4374-6 |
版数: | 第3版 |
付録: | 無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます) |
第1章 主要症候
咳の鑑別
肺の防御機構と痰
血痰・喀血・肺胞出血
ああ心不全
ラ音について
第2章 検 査
フローボリューム曲線のすべて〈肺機能検査を理解する〉
A-aDO2のややこしい話
酸塩基平衡〈アシドーシス・アルカローシス〉
気管支鏡について
第3章 画像診断
胸部画像教室入門編 ① 骨軟部の見方
胸部画像教室入門編 ② 肺野の見方
胸部画像教室応用編 〈慢性含嗽を診断する〉
第4章 治 療
吸入療法
人工呼吸器の設定〈簡単マスターコース〉
何気なく投与している酸素についてちゃんと考える
気胸・胸水・ドレナージ
癌化学療法にあたって知っておくべきこと
栄養と補液の話
第5章 閉塞性疾患・拘束性疾患
COPDポイントレクチャー
呼吸器内科医がいない病院の先生向け喘息講座
間質性肺疾患シリーズ
ARDSについて
第6章 肺 炎
ガイドラインに基づく肺炎診療の基本的考え方
抗菌薬の種類と特徴
肺炎ガイドラインによるエンピリック治療
第7章 その他の感染症
インフルエンザと恋愛の関係
長い長い結核の話
それほど長くない非結核性抗酸菌症の話
真菌症のちょっとしたこと
第3版刊行にあたって
2015年に第2版を刊行してから早4年が経過しました。この間、学生さんや研修医の先生方、若手の先生方に非専門医の先生方、看護師さんはじめコメディカルスタッフの皆さんなど、多くの方々が本書を手に取って頂きました。本当にありがたいことです。
医学は日進月歩であり、この4年の間にも新しい知見が続々と生まれています。呼吸器領域でも、最近立て続けに本邦のガイドラインが発刊・刷新されました。ARDS診療ガイドライン、成人肺炎診療ガイドライン、特発性肺線維症の治療ガイドライン、COPD診断と治療のためのガイドライン、喘息と COPDのオーバーラップ診断と治療の手引き、喘息予防・管理ガイドライン、肺癌診療ガイドライン、薬剤性肺障害の診断治療の手引き、などなど…。
これらの疾患について、診断や分類・治療が新しくなった事柄を書き直す必要を感じていましたので、今回、上記のガイドラインで改められたポイントや新たな知見を盛り込むとともに、それ以外の項目でも表現をわかりやすく改めることにしました。
もともと本書は、呼吸器内科学のわかりにくいところをわかりやすく解説することを主眼としています。そのため、治療の詳細については最小限の記載にとどめてきましたが、この機会に、ガイドラインを踏まえた治療についても大幅に加筆しました。
また、これまではオリジナリティを意識して、図表の引用はあまりしていませんでした。しかしながら、やはりできるだけわかりやすく、「やさしイイ」くお伝えすることが私の責務ではないかと考えて、ガイドラインの図表や酸素投与デバイスの写真などを引用させて頂くことにしました。
項目のほとんどを書き直したところもあり、第2版の1/4を加筆または修正し、50枚以上の新しい図を加え、トータルで60ページ増の第3版として完成させることができました。これまで同様、多くの皆さまにお役立て頂ければ、筆者としてこれ以上の喜びはありません。
今回も日本医事新報社編集部さんには大変ご尽力頂き、本当にありがとうございました。心からお礼を申し上げます。
長尾大志
下記の箇所に誤りがございました。謹んでお詫びし訂正いたします。