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山下裕史朗×一ノ瀬英史「コモンディジーズとしての発達障害③ プライマリケア医の強みを活かす」

2022/11/04

【Web医事新報チャンネル】2022/11

討論Pro×Pro「コモンディジーズとしての発達障害③ プライマリケア医の強みを活かす」(山下裕史朗 久留米大学医学部小児科学講座主任教授 × 一ノ瀬英史 いちのせファミリークリニック院長)
(視聴時間17分・2022年10月19日収録)

今日のテーマは「コモンディジーズとしての発達障害」。
プライマリケア医が子どもの発達障害の診療を担うには、何をとっかかりにし、どう専門医療機関と連携していけばいいか?
小児神経や発達障害を専門とする久留米大学教授の山下裕史朗先生と、「発達障害は気管支喘息と同程度にコモンな疾患」としてプラマリケア医の積極参加を呼びかける いちのせファミリークリニック院長の一ノ瀬英史先生に、母子健康手帳改正の動きなども踏まえてディスカッションいただきます。(全3回)

【「コモンディジーズとしての発達障害」配信スケジュール】
第1回 子育て支援の中で発達障害に関わる 10/27(木)午前10時~
第2回 母子手帳への「睡眠」「スマホ」追加の意義 11/1(火)午前10時~
第3回 プライマリケア医の強みを活かす 11/4(金)午前10時~

プライマリケア医が自らの強みを活かして子どもの発達障害診療に参加するための方策について、久留米大学の山下裕史朗教授といちのせファミリークリニックの一ノ瀬英史先生院長が徹底考察する本対談

最終回の第3回は、プライマリケア医が発達障害診療を担う上での課題を挙げ、それぞれの解決策を考えます。

「発達障害は診療に時間がかかる」という課題について一ノ瀬院長は、プライマリケア医には「回数をこなせるという強み」があるとし、時間を確保できなくても回数をこなすことで対応できると強調。山下教授は「校医や園医をしているのもプラマリケア医の強みだ」と指摘します。

専門医療機関とプライマリケア医の連携のあり方についてもディスカッションが行われ、専門医療機関に患者が集中するため初診までの時間がかかるなどの問題を解消するためにも、プラマリケア医の役割はますます重要になるという認識で一致します。

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【PROFILE】

山下 裕史朗(やました ゆうしろう) 久留米大学医学部小児科学講座主任教授
1983年久留米大医学部卒。ベイラー医科大小児科リサーチフェロー、久留米大小児科発達障害担当教授などを経て、2015年より現職。専門領域:小児神経学、神経発達症。

一ノ瀬 英史(いちのせ ひでふみ) いちのせファミリークリニック院長
亀田総合病院で内科小児科複合プログラムの1期生として研修後、頴田病院で家庭医研修プログラムの指導医。2021年より現クリニック(福岡県大川市)を継承し、院長に。プライマリ・ケア認定医、小児科専門医、総合内科専門医、在宅専門医、経営学修士MBA(グロービス)。

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