2022/03/01
Chapter 4では、新型コロナウイルスの感染が国内で初めて確認された2020年1月15日以降の2年間を振り返り、「パンデミック時において感染症などの専門家が果たすべき役割」について討議します。
「専門家は必ずしも政策決断に役立つ存在である必要はない」とする高山先生に対し、岩田先生は、政策決定に関わる専門家は「利益相反」から独立して「科学性」を担保できているかが問われると指摘。ダイヤモンド・プリンセス号やCOVID-19治療指針の事例を取り上げながら研究機関や学会のあり方にも言及し、「科学ボディーの独立性は世界中が抱えている難問」ではあるものの日本の現状は「あまりにもひどい」と批判します。
岩田 健太郎(いわた けんたろう) 神戸大学病院感染症内科教授
1997年島根医科大(現島根大)卒。アルバートアインシュタイン大学ベスイスラエル・メディカルセンター感染症フェロー、北京インターナショナルSOSクリニック勤務、亀田総合病院感染症科部長、同病院総合診療・感染症科部長などを経て、2008年より現職。
高山 義浩(たかやま よしひろ) 沖縄県立中部病院感染症内科・地域ケア科副部長
1995年東大医学部保健学科卒、2002年山口大医学部医学科卒。08年より厚労省健康局結核感染症課でパンデミック対策、14年より同省医政局地域医療計画課で地域医療構想の策定支援に取り組む。15年より現職。沖縄県政策参与。
(COVID-19の問題を取り上げた岩田健太郎先生の「識者の眼」より)
リモートワークはなぜ進まないのか─COVID-19対策には覚悟が必要
新型コロナウイルス感染症:非常に厄介だが、対峙の方法はほぼ確立している
中国で流行している新型コロナウイルス感染症、あらゆる可能性を“想定内”に
(岩田健太郎先生執筆・監修の特集)
[創刊100周年記念特集 感染症の100年]感染症診療と医師の未来像─100年の歴史を踏まえ
(高山義浩先生のエッセイなど)
[質疑応答]医療・介護領域で取り入れることができる薬剤耐性菌の感染対策
(高山義浩先生執筆・監修の特集)
高山義浩著『高齢者の暮らしを守る 在宅感染症診療【電子版付】』
岡 秀昭編『あなたも名医!名医たちの感染症の診かた・考えかた』※岩田健太郎先生分担執筆
電子コンテンツ「あの先生にちょっと聞きたい! イマドキ医師の指導に困ったとき」※岩田健太郎先生、高山義浩先生分担執筆