討論 Pro×Proでは、医療現場が直面する問題や臨床医の間で関心が高いテーマについて、専門家同士による討論・意見交換をお届けします。
今日のテーマは「女性のヘルスケアとテクノロジー~直面する課題をどう解決するか?~」。淀川キリスト教病院産婦人科医長の柴田綾子先生、「産婦人科オンライン」代表の重見大介先生にディスカッションいただきます。
(視聴時間32分・2021年10月26日収録)
【主な内容】
コロナ禍の中で浮き彫りになった女性の健康課題を解決するため、テクノロジーをどう活用するか、日本の産婦人科はどうあるべきかについて、産婦人科医の柴田綾子先生(淀川キリスト教病院産婦人科医長)と重見大介先生(「産婦人科オンライン」代表)がプレゼン資料を用いて意見交換
- 柴田先生によるプレゼンテーション「コロナ禍の中で浮き彫りになった女性の健康課題」(01:14)
①避妊の選択肢が少ない
②中絶の選択肢が少ない
③自己検査キットが活用されていない
- 重見先生によるプレゼンテーション「コロナ禍の中で浮き彫りになった女性の健康課題」(11:56)
①婦人科がんや乳がんの発見の遅れ
②周産期うつの増加
③女性特有の医療関連誤情報
- 柴田先生によるプレゼンテーション「これからの日本の産婦人科」(22:07)
- 重見先生によるプレゼンテーション「これからの日本の産婦人科」(24:27)
- コロナ禍で女性の自殺者が増加した問題やジェンダー格差がより浮き彫りになった問題についてどのように考えるか?(27:20)
- 視聴者へのメッセージ(30:00)
編集メモ~ここがポイント!
- 日本ではセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)の「ライツ」の部分がまだまだ浸透していない
- 避妊法の選択肢が日本は少なく、中絶の手法も外科的な処置しか認められていない
- 自己検査キットを積極的に活用し、早期発見につなげていくことが重要
- パンデミックによる社会活動の変化ががんの診断にも影響を与え、婦人科がんや乳がんの発見の遅れという問題が生じている
- 周産期うつの増加に対応するため、スマホを中心としたmHealth(モバイルヘルス)の活用を
- コロナワクチンなどを巡る誤情報を拡散させないため、日本の学会も医療者へのメッセージの発信を
- 産婦人科は「女性の人生は女性が決める」という考えを尊重すべき
- 産婦人科医はもっと公衆衛生の視点を持つ必要がある
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