ギリアド・サイエンシズは1月8日、非代償性肝硬変を伴うC型肝炎ウイルス感染症に対する国内初の治療薬「エプクルーサ配合錠」(一般名:ソホスブビル/ベルパタスビル)の国内での製造販売承認を取得したと発表した。
エプクルーサの適応には、DAA(直接作用型抗ウイルス療法)治療不成功のC型肝炎ウイルス感染症患者も含まれる。国内ではこれまで、非代償性肝硬変を伴うC型肝炎ウイルス感染症を対象に承認された治療薬はなく、DAA治療不成功の患者に対する治療選択肢も限られていたことから、ギリアドのルーク・ハーマンス社長は「弊社のC型肝炎撲滅への取り組みが実を結んだもの」と承認の意義を強調している。
エプクルーサは、C型慢性肝炎治療薬「ソバルディ」と、NS5A阻害作用を有する新有効成分ベルパタスビルを含有する新規配合剤。非代償性肝硬変を伴うC型肝炎ウイルス感染症の日本人患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験では、エプクルーサを12週間投与した患者の92%がSVR12(治療終了後12週時点のウイルス量が定量下限値未満)を達成したとされている。
「エプクルーサ」の用法・用量
①非代償性肝硬変の場合:1 日1 回1 錠を12週間投与
②DAA治療経験のある慢性肝炎/代償性肝硬変の場合:リバビリンとの併用で1日1回1錠を24週間投与