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コロナ後遺症外来の現状と課題─コロナ後遺症も総合診療医の出番[長尾和宏の町医者で行こう!!(126)]

No.5086 (2021年10月16日発行) P.56

長尾和宏 (長尾クリニック院長)

登録日: 2021-10-07

最終更新日: 2021-10-07

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発熱外来から後遺症外来へ

10月4日現在、当院の発熱外来テントにはほとんど人がいない。2020年9月~2021年9月の当院における公費PCR検査数は2964人、うち陽性者は876人で陽性率は29.6%だった。同じ期間の自費PCR検査総数は184人、うち陽性者は6人で陽性率は3.3%であった。このうち、2021年8月のみの公費PCR検査数は807人、うち陽性者は359人、陽性率は44.5%。抗原検査は134人で、うち陽性者は26人、陽性率は19.4%と、8月は非常に高かった。しかし9月の公費PCR検査数は364人、うち陽性者は85人で陽性率23.3%と、8月と比較して急減した。陽性者数や陽性率の推移をみると第5波の勢いに改めて驚く。そして10月に入り陽性者数は1人だけである。8月のあの騒ぎはいったい何だったんだろう、とため息をついている。

その一方、10月に入り急増しているのはコロナ感染後の様々な症状を訴える人である。外来診療の1~2割が後遺症相談となった。当院で診断し治療や在宅療養支援をした人もいれば、初診で受診される人もたくさんいる。年齢は20~40代が大半だ。なかには第3波から半年以上も後遺症が続くという人もいる。コロナ後遺症を診る医療機関はまだ少ないと聞く。特筆すべきはコロナ後遺症以上に多いのが、ワクチン接種後の体調不良者である。接種後1週間以内なら副反応と呼ぶのだろうが、2~3週間以上経過してから体調不良を訴えて受診される人が日々増えている。当院では約3000人の個別接種を行い8月18日に終了したが、今のところ接種後の体調不良で当院を受診された方はなぜか一人もいない。接種者の9割が高齢者で1割が60~64歳と、ほぼ高齢者にしか接種していないからだろうか。ワクチン後遺症らしき人の年代は、やはり20~40代とコロナ後遺症とほぼ同じである。

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