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IFNフリー抗HCV薬の併用が助成対象に

No.4715 (2014年09月06日発行) P.10

登録日: 2014-09-06

最終更新日: 2016-11-17

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ジェノタイプ1型のC型慢性肝炎に用いる経口抗ウイルス薬「ダクラタスビル」と「アスナプレビル」が2日、薬価基準に収載され、インターフェロン(IFN)を使用せず同2剤の併用のみによる新規治療法が保険適用となった(18頁参照)。これに先立ち、厚生労働省の肝炎治療戦略会議は1日の会合で、この治療法を医療費助成の対象とすることで合意した。
助成対象となる患者は、HCV-RNA陽性のC型慢性肝炎またはChild-Pugh分類AのC型代償性肝硬変で、肝がんの合併がない者。対象治療期間は24週間とし、副作用による休薬など治療休止期間がある場合でも助成期間の延長は行わない。
助成の申請に必要な診断書の作成は、原則として日本肝臓学会の肝臓専門医が行うものとするが、専門医が少ない地域では、都道府県の講習会を受講するなどして、新規治療法について一定の見識を持ったかかりつけ医も作成できるようになる見通し。

●肝臓学会の改訂版ガイドラインが近日公開
日本肝臓学会は今月中旬までに、IFNフリーの経口薬併用療法に関する記述を盛り込んだ『C型肝炎治療ガイドライン』の第3版を公開する。同学会の泉並木氏(武蔵野赤十字病院)は新規治療法について、「新薬だからと安易に飛びつくと、ウイルスの耐性変異を招き治療効果が下がる。専門医がジェノタイプを見て慎重に実施を検討すべき」と指摘している。

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