質疑応答【動画版】「新型コロナワクチンに対する疑問に答える① 各種ワクチンの免疫学的効果」(宮坂昌之 大阪大学免疫学フロンティア研究センター招へい教授)
(視聴時間9分・2022年4月26日収録)
質疑応答【動画版】では、現場の臨床医の先生方から実際に寄せられた質問・疑問を取り上げ、専門家が最新の知見・データに基づいてわかりやすく解説します。
今日のテーマは「新型コロナワクチンに対する疑問に答える」。筋注と皮下注の違い、各種ワクチンの免疫学的効果、ワクチン後遺症の問題などについて、大阪大学免疫学フロンティア研究センター招へい教授の宮坂昌之先生にご回答いただきます。(全2回)
【前編】新型コロナワクチンに対する疑問に答える① 各種ワクチンの免疫学的効果
【後編】新型コロナワクチンに対する疑問に答える② ワクチン後遺症はあり得るのか
【Question】
- これまで国内で承認された新型コロナワクチンはすべて筋注ですが、筋注と皮下注で免疫学的効果に違いはあるのでしょうか?(00:40)
- 日本で使用されているインフルエンザワクチンは皮下注ですが、専門家の間でも海外と同じように筋注にすべきという意見があります。宮坂先生のご見解は?(02:41)
- 新型コロナワクチンとしてこれまでにmRNAワクチン、ウイルスベクターワクチン、組換えタンパクワクチンの3種類が承認されていますが、免疫学的効果にどのような違いがあるのでしょうか?(04:53)
編集メモ~ここがポイント!
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筋注と皮下注で免疫学的効果に大きな違いはない
- インフルエンザワクチンは日本では皮下注が使われているが、筋注に統一していいのではないか
- 痩せた高齢者など筋注が難しい人も一部いるので、原則筋注とした上で例外的に皮下注もありとすべき
- モデルナ/ファイザー(mRNAワクチン)、ヤンセン(ウイルスベクターワクチン)、ノババックス(組換えタンパクワクチン)の各種新型コロナワクチンについて中和抗体価などを比較したデータを見ると、最近承認されたノババックスのワクチンは他のものとほぼ同等の性能を示している
- ヤンセンやアストラゼネカのウイルスベクターワクチンはファイザーやモデルナのmRNAワクチンと比べ接種後に罹患する頻度が高いが、重症化を止める効果はそれほど変わらない
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