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キーワード別目次
シルエットサイン
シルエットサインとは、空気と水の境目にできる線(心臓、大動脈、横隔膜の輪郭線)が消える現象です。元々存在しているこれらの線が消えるということは、そこに病変が接していることを意味します。
初級 症例2,症例5,症例7,症例11,症例18,症例20,症例22,症例34
中級 症例1,症例2,症例5,症例6,症例7,症例8,症例11,症例12,症例13,症例21,症例22,症例23,症例27,症例29,症例30,症例31,症例33,症例34,症例40,症例41,症例44,症例45
上級 症例1,症例3,症例13,症例20,症例21
心陰影
心胸比を測定して心拡大の評価をします。心陰影に接するのは右中葉・左舌区ですので、右2弓や左4弓のシルエットサインが陽性であれば陰影がS5に存在すると考えます。
初級 症例2,症例7,症例18,症例20,症例34
中級 症例11,症例12,症例21,症例22,症例27,症例30,症例40,症例41,症例44,症例45
上級 症例1,症例13
大動脈
大動脈弓は左S1+2に接します。下行大動脈は中肺野でS6、下肺野でS10に接するので、各々シルエットサイン陽性であれば、左のその部位に病変があると考えます。
初級 症例11,症例18
中級 症例1,症例12,症例13,症例21,症例22,症例29,症例31,症例45
上級 症例3,症例13,症例20
横隔膜
まず横隔膜の高さが正常範囲かどうか、左右の高さのバランスが適切かどうかを評価します。横隔膜は左右ともS8に接するので、シルエットサインが陽性であればS8に陰影があると考えます。
初級 症例5,症例11
中級 症例2,症例6,症例7,症例8,症例12,症例13,症例22,症例23,症例25,症例40,症例45
毛髪線
毛髪線は右上葉と中葉の境界線です。陰影の境界線として見える場合は、上葉ないし中葉に病変があると考えます。また葉間に胸水が存在すると毛髪線が太く見えます。
初級 症例3,症例6,症例27,症例33
中級 症例19
骨軟部陰影
肋骨の異常は、症状や身体診察などから気づくことが多いものです。正常像で骨や軟部組織がどのように見えているかをきちんと意識して、骨折や溶骨性変化などの異常像を見逃さないようにしましょう。
初級 症例28
中級 症例43
上級 症例8,症例9,症例21
気管偏位
気管偏位は縦隔の動きを表す所見です。気管を左右に引っ張ったり、圧したりする原因となる病変がないかを確認します。
初級 症例18
中級 症例9,症例13
上級 症例13,症例20
肺門・縦隔リンパ節
肺門リンパ節および縦隔リンパ節は、慢性咳嗽の診断を行うにあたって画像上重要な部位であり、原発性肺癌のリンパ節転移が生じる場所として非常にコモンな場所です。何度も読影を繰り返し、しっかり捉えられるようにしたいものです。
初級 症例8,症例32
中級 症例28,症例31,症例32,症例33,症例42
上級 症例7,症例15,症例20,症例21
A-P window
A-P windowは大動脈弓のすぐ下、左肺動脈のすぐ上の部分にある空間です。その場所は通常凹んで見えるのですが、縦隔リンパ節の腫脹などがあるとその部分が突出するなど異常が見られます。
中級 症例5
気胸/縦隔気腫
気胸は、左右の肺野濃度をよく比較すること、そして肺の外縁に当たる線を見つけることを意識します。縦隔気腫は、本来空気が存在しない縦隔内にある黒い帯に気づきたいところです。
初級 症例4,症例21,症例22
中級 症例15,症例24,症例37
上級 症例6,症例14,症例18
物陰
肺尖部の陰影は、鎖骨や上部肋骨に重なって見つけにくいです。また、縦隔や肺門陰影、横隔膜の裏などに陰影が隠れていることがあります。これらの「物陰」に陰影がないか、もれなく確認しましょう。
初級 症例1
中級 症例17,症例25,症例38
上級 症例19
肋横角
肋横角は通常鋭ですが、胸水があったり横隔膜が低下したりすると鈍になります。両側鈍の場合は漏出性の両側胸水や、COPDによる横隔膜平低化などが考えられます。片側の場合は滲出性胸水によることが多いです。
初級 症例11,症例31,症例33
中級 症例4,症例7,症例19,症例29,症例40
上級 症例7,症例9
肺紋理肺血管影
肺紋理(肺血管影)はおおよそ左右対称に分岐していきます。左右同じような広がり具合、濃度であるかどうかを確認しましょう。
中級 症例14,症例16
上級 症例5
両側びまん性陰影
両側びまん性の高吸収域は、間質性肺疾患をはじめいろいろな原因によって生じます。陰影の性質を評価し、原因となる病態や薬剤・治療、また粉塵や抗原曝露歴などの有無を確認します。
初級 症例24,症例25,症例26
中級 症例10,症例26,症例36,症例37,症例42
上級 症例2,症例4,症例6,症例10,症例12
結節/腫瘤
限局した高吸収域で外向きに凸なものは、結節ないし腫瘤と言い切ってよいかもしれません。3cmを境に小さいものを結節、大きいものを腫瘤といいます。
初級 症例1,症例10,症例12,症例16,症例17,症例19,症例23,症例24,症例28,症例30,症例32
中級 症例17,症例18,症例20,症例34,症例35,症例39
上級 症例8,症例21
線の存在
特に肺癌による胸膜陥入像のような線が新たに生じたとき、高分化腺癌などの淡い結節影を見つける一助になることがあります。過去の画像との比較が重要です。
初級 症例9,症例30
ニボー
ニボー(鏡面形成像)は、そこに液体があり、液体の上に気体が存在することで生じる水面です。肺の中であれば肺膿瘍、肺の外であれば気胸+胸水の存在や膿胸が考えられます。
中級 症例14,症例38