興和は6月1日、高脂血症治療薬「パルモディア錠0.1mg」(一般名:ペマフィブラート)の販売を開始した。厚生労働省との薬価交渉が折り合わず、薬価収載が3回見送られたことが影響し、昨年7月の製造販売承認取得から11カ月後の発売となった。薬価は0.1mg1錠33.90円。
パルモディア(写真)は、高活性・高選択なPPARαモジュレーター(SPPARMα)の概念に基づいて興和が自社創製した高脂血症治療薬。臨床試験では強い中性脂肪(TG)低下作用と、いわゆる善玉コレステロールのHDL-コレステロール(HDL-C)増加作用が確認されており、特に、TG管理目標値(150mg/dL未満)への到達率の低さが指摘されている日本の現状の改善に貢献することが期待されている。
パルモディアはまた、スタチン製剤との併用試験でも、臨床上問題となる薬剤血中濃度の変化がなく、単独投与と同様に有効性・安全性が確認されている。
興和はパルモディアを「リバロ錠」に続くグローバル戦略品と位置づけており、心血管疾患発症・再発予防を目的としたグローバル臨床試験(PROMINENT試験)などを進めている。
「パルモディア」の効能・効果/用法・用量
【効能・効果】高脂血症(家族性を含む)
【用法・用量】1回0.1mgを1日2回朝夕に経口投与。年齢、症状に応じて適宜増減。最大用量は1回0.2mgを1日2回まで