今回のテーマは、医薬品関連情報をどのように収集しているか。併せて、製薬会社やMRの情報提供と地域貢献についての要望もお尋ねしました。計82人の方から回答をいただきました。
医薬品の情報源(複数回答)として最も多かったのは医療系雑誌(30人)で、医療系Webサイト(28人)がこれに次ぎ、MRは12人、学会誌、学会・セミナー、製薬企業のWebサイトがそれぞれ8人、医師仲間が6人、その他が4人という結果でした。
製薬メーカーやMRに望む情報提供については、9割以上の方が副作用・有害事象などの「安全性」に関する情報を挙げていました。特定の患者層(高齢者等)における処方上の注意など、実臨床に即した情報がほしいとの声も複数ありました。「有用性」に関する情報では、他社の製品との違いや類似薬との使い分けが知りたいとの意見が目立ちました。有用性と同時に「エビデンス」「公正性」を望む声も多数寄せられました。現場の医師は、自社製品の宣伝に終始せず広い視点に立った公正な情報を求めていると言えるでしょう。
製薬会社やMRに求める地域貢献の形で最も多かったのは、講演会開催などを通じた「交流の場づくり」。開業医と勤務医、医師と多職種、異なる科同士などの連携を仲介してほしいという意見が複数みられました。他の医療機関の医師による新薬の評価など、地域の現場を巡回することで入手した「生の声」に基づく仲介者としての役割が期待されているのかもしれません。