今年のノーベル生理学・医学賞を機に、ますます期待が高まる抗体医薬品。世界的にも新薬開発競争は激化しており、市場も拡大傾向が続いている。国立医薬品食品衛生研究所の公表資料によると、日米欧では今年10月6日までに計72成分の抗体医薬品が承認されている。ただ、承認数でみると日本は56成分で、71成分の米国、65成分の欧州に見劣りする。本庶佑博士の功績が開発に道を開いた「オプジーボ」は国内発の抗体医薬品だが、国内で承認されている抗体医薬品の大半は外資系のメガファーマによるものだ。承認申請者を基準に内資系と外資系に分けて集計すると、内資系の抗体医薬品は9成分にとどまる。