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主力製品が伸び、初めて年間売上2000億円を突破 [新薬FRONTLINE]

No.4749 (2015年05月02日発行) P.79

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-02-20

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日本イーライリリー:主力製品が伸び、初めて年間売上2000億円を突破

日本イーライリリーのパトリック・ジョンソン社長(写真)は4月8日の記者会見で、同社の2014年売上高は前年比7%増の2105億3100万円(決算ベースの数字にグローバルアライアンスの売上等を加えた数字)となり、「初めて2000億円を突破した」と発表した。

主力製品である抗精神病薬・双極性障害治療薬「ジプレキサ」(薬価ベースで4.1%増)、骨粗鬆症治療薬「フォルテオ」(23.3%増)、抗がん剤「アリムタ」(5.4%増)、抗うつ薬「サインバルタ」(16.1%増)、AD/HD治療薬「ストラテラ」(43.3%増)などが業績を大きく牽引。同社の業績は着実に成長しており、過去10年間で売上は3倍以上に拡大している。

同社は今年2月、2型糖尿病治療薬/選択的SGLT2阻害剤「ジャディアンス錠」を発売(日本ベーリンガーインゲルハイムとの共同販促)。さらに2015年中に、「治癒切除不能な進行・再発胃癌」の効能・効果で3月に承認を取得した抗がん剤「サイラムザ点滴静注液」をはじめ、4製品(効能追加を含む)の上市を目指すとしている。

同社の国内売上ランキングは現在16位。ジョンソン社長は今後の業績目標として「2020年までにトップ10入りを目指す」方針を掲げた。

●日本イーライリリーが開発中の新薬(名称はすべて一般名)
【申請中】「デュラグルチド」(GLP–1受容体作動薬):2型糖尿病 【第Ⅲ相】「フルオキセチン塩酸塩」:うつ病、「ソラネズマブ」:アルツハイマー型認知症における進行抑制(ほか12製品)

武田薬品工業:「タケキャブ」含むピロリ除菌用パック製剤を申請

武田薬品工業は3月26日、2月26日に販売を開始した酸関連疾患治療剤「タケキャブ錠」を含むヘリコバクター・ピロリ除菌用パック製剤について製造販売承認申請を行った。

申請したパック製剤は、①一次除菌用がタケキャブ錠(一般名:ボノプラザンフマル酸塩)+アモリンカプセル(一般名:アモキシシリン水和物)+クラリス錠(一般名:クラリスロマイシン)の組み合わせ、②二次除菌用がタケキャブ+アモリン+フラジール内服錠(一般名:メトロニダゾール)の組み合わせ。

武田薬品は「ピロリ除菌の際に用いる2剤の抗菌薬とタケキャブを、1日服用分ごとに1シートにまとめた本パック製剤は、服薬アドヒアランス向上につながり、より確かな除菌効果が期待できる」としている。承認取得後は、大塚製薬とともに情報活動を展開する方針。

武田薬品は4月14日、都内でメディア向けのセミナーを開き、講師として登壇した兵庫医大内科学消化管科主任教授の三輪洋人氏が酸関連疾患に対する薬剤の使い分けについて解説。「胃内Ph 5以上のレベルを長期間保とうと思うと既存のPPIではなかなか難しいところがある」とし、少なくとも、Ph 5以上レベルを保つ必要があるピロリ除菌の場合にはボノプラザン(タケキャブ)の使用が勧められるとの見方を示した。

●代表的な酸分泌抑制薬
【H2ブロッカー】ファモチジン、シメチジン、ラニチジン、ニザチジン、ラフチジンなど 【PPI】オメプラゾール、ランソプラゾール、ラベプラゾール、エソメプラゾールなど 【P–CAB】ボノプラザン

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