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抗うつ薬発売 [新薬FRONTLINE]

No.4785 (2016年01月09日発行) P.16

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-01-31

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ファイザー:抗うつ薬「イフェクサーSRカプセル」発売

ファイザーは12月8日、抗うつ薬「イフェクサーSRカプセル37.5mg、同75mg」(一般名:ベンラファキシン塩酸塩)の販売を開始した。薬価は37.5mgが1カプセル160.80円、75mgが1カプセル270.70円。
イフェクサーは、神経伝達物質であるセロトニンとノルアドレナリンの両方の再取り込み阻害作用を有する、いわゆるSNRI。1日1回経口投与の徐放性カプセル製剤で、低用量では主にセロトニン系に、高用量ではセロトニン系とともにノルアドレナリン系の作用がより強まる「デュアルアクション」を特徴としている。
海外では、1997年にスイスで承認されたのをはじめ90カ国以上で承認されている。12月4日の記者懇談会で挨拶したファイザーの梅田一郎社長(写真)は「世界的に処方されてきた新たな治療法を日本の患者に提供できることをうれしく思う」と日本での発売の意義を強調した。
なお、2014年12月〜2015年11月の1年間に同社が承認取得・発売した新有効成分はイフェクサーと慢性骨髄性白血病治療薬「ボシュリフ」の2製品。一方、後発医薬品は、男性型脱毛症用薬フィナステリド錠をはじめ28品目を発売しており、後発品の拡張が目立っている。

●「イフェクサーSRカプセル」の効能・効果/用法・用量
【効能・効果】うつ病・うつ状態 【用法・用量】1日37.5mgを初期用量とし、1週後より1日75mgを1日1回食後に経口投与。年齢・症状に応じ1日225mgを超えない範囲で適宜増減

ノボノルディスクファーマ:新規インスリン製剤「ライゾデグ配合注」発売

ノボノルディスクファーマは12月1日、新規インスリン製剤「ライゾデグ配合注 フレックスタッチ」(一般名:インスリン デグルデク/インスリン アスパルト)の販売を開始した。薬価は1本2322円。
ライゾデグ配合注は、世界で初めて1本のペンに持効型インスリンと超速効型インスリンを配合した溶解インスリンアナログ製剤(写真)で、インスリン デグルデク(持効型インスリンアナログ)とインスリン アスパルト(超速効型インスリンアナログ)を7対3の割合で含有している。 従来の混合型インスリン製剤とは異なり、無色透明な溶解インスリン製剤であるため、注射前の懸濁操作が不要とされている。
基礎分泌と追加分泌の両方を補う必要があるケースや、中間型・持効型インスリン製剤で治療中の患者で追加分泌を補う必要があるケースに対し、シンプルな治療強化を実現できるのが最大の特徴。12月8日のプレスセミナーで講演した川崎医大内科学特任教授の加来浩平氏は、基礎インスリン製剤で治療中の患者あるいは混合型インスリン製剤で治療中の患者で血糖コントロールが困難な場合に、ライゾデグ配合注による治療強化が期待できるとした。

●「ライゾデグ配合注」の効能・効果/用法・用量
【効能・効果】インスリン療法が適応となる糖尿病 【用法・用量】初期は1回4〜20単位を1日1〜2回皮下注射。投与量は症状・検査所見に応じて適宜増減するが、維持量は通常1日4〜80単位

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