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新規抗てんかん薬の承認取得[新薬FRONTLINE]

No.4797 (2016年04月02日発行) P.24

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-01-26

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エーザイ:自社創製の新規抗てんかん薬「フィコンパ錠」の承認取得

エーザイは3月28日、新規抗てんかん薬「フィコンパ錠」(一般名=ペランパネル水和物)について、同日付で「他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)および強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法」の効能・効果で承認を取得したと発表した。

フィコンパは、エーザイの筑波研究所で創製されたグローバルブランドの新薬(海外製品名「Fycompa」)。海外では、12歳以上のてんかん患者の部分発作に対する併用療法で欧米など45カ国以上で承認、全般てんかん患者の強直間代発作に対する併用療法で35カ国以上で承認されている。

フィコンパはエーザイの適応拡大プロジェクトの対象製品に位置づけられており、小児の部分てんかんへの適応拡大に向けた臨床試験(米国・欧州・日本での2018年度上市を目標にフェーズⅡ試験進行中)などが進められている。

なお、エーザイの内藤晴夫社長は3月3日の記者懇談会で、2016〜25年の10年間の中期計画「E-WAY 2025」を発表。ニューロロジー(認知症関連・神経変性疾患)領域とオンコロジー領域への集中を進め、売上収益に占める両領域の割合を2015年度の46%から20年度には60%に拡大する方針を示している。

●「フィコンパ錠」の用法・用量
1日1回2mgの就寝前経口投与より開始、1週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増。維持用量は1日1回8mg、本剤の代謝を促進する抗てんかん薬を併用する場合は1日1回8〜12mgとする

大日本住友製薬:レミッチカプセルの新効能「肝疾患患者の痒み」でセミナー

大日本住友製薬は3月15日、昨年5月に「慢性肝疾患患者におけるそう痒症の改善」への適応拡大が承認された「レミッチカプセル」(一般名=ナルフラフィン塩酸塩)についてメディア向けセミナーを開いた。

レミッチは、東レが創薬・開発した経口そう痒症改善薬。血液透析患者におけるそう痒症改善薬として2009年3月から鳥居薬品が販売と情報提供活動を行っているが、新適応症の慢性肝疾患患者におけるそう痒症については大日本住友製薬がプロモーションを担当している。

セミナーで講演した鈴木剛氏(東都医療大学教授)は、慢性肝疾患の痒みは「胆汁うっ滞」が原因で、抗ヒスタミン薬や鎮痛剤などを投与しても効かない場合が多いと説明。

熊田博光氏(虎の門病院分院長=写真)は、虎の門病院でアンケートを実施したところ、肝疾患患者342例中「痒みがある」とした患者は122例で、57例が従来の痒み止めを使用、そのうち痒み止めを使用しても良くならない難治性の痒みは25例に上ったことを紹介した。その上で、慢性肝疾患患者における難治性のそう痒症に対し有効性が確認されたレミッチについて「頑固な痒みに対し有用な手段ができた」と述べた。

●「レミッチカプセル」の用法・用量
1日1回2.5μgを夕食後または就寝前に経口投与。症状に応じて増量することができるが、1日1回5μgを限度とする

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