社会保険診療報酬支払基金は2月25日、有効性・安全性が確認された適応外処方について、保険審査上の取扱い基準を3事例分示した(下掲)。
アミノグリコシド系抗菌薬のアミカシンについては、非結核性抗酸菌症への処方を原則として保険上認めることとする。ただし、投与対象はアミカシン感受性の症例に限り、耐性菌の発現を防ぐため必要最低限の期間の投与にとどめるよう求める。遺伝的な感受性によっては投与初期から聴力障害を呈する場合があるため、投与前には慎重に問診を行った上で、投与開始前から投与終了1カ月後まで、月1回程度の聴力検査を推奨する。
胸腺癌に対するカルボプラチンとパクリタキセルの併用も認める。併用投与の場合、カルボプラチンは「1日1回AUC=6を投与し、少なくとも3週間休薬」を1クール、パクリタキセルは「1日1回200mg/m2(体表面積)を3時間かけて点滴静注し、少なくとも3週間休薬」を1クールとし、患者の状態に応じて減量しつつ投与を繰り返す。