日本イーライリリーのパトリック・ジョンソン社長(写真)は4月3日に開いた記者会見で、同社の2018年の売上高について「薬価改定の影響を受けながらも対前年比1.1%増と伸長し、国内の業界内順位も9位から6位に上がった」と発表した。
成長を牽引した主力製品は、がん領域の「サイラムザ」、糖尿病領域の「トルリシティ」「ジャディアンス」、乾癬治療薬「トルツ」、関節リウマチ治療薬「オルミエント」など。
ジョンソン社長は、注力する疾患領域として①糖尿病、②がん、③神経変性疾患、④自己免疫疾患、⑤疼痛─を挙げ、神経変性疾患領域で難航する認知症治療薬開発についても「まだあきらめない」と挑戦を継続する姿勢を示した。
イーライリリーはグローバル全体で2014〜23年の10年間で20の革新的新薬の承認を目指す「20 in 10」計画を進めており、5年目の2018年で10の新薬の上市を達成。ジョンソン社長は「革新的医薬品をいち早く、より多くの日本の患者に届けるために、世界同時開発を80%以上の比率で継続する」方針も示した。
日本イーライリリーが2018年に承認取得した新薬
①糖尿病治療薬「ヒューマログ注ミリオペンHD」 ②乾癬治療薬「トルツ皮下注」(用法・用量追加) ③2型糖尿病治療薬「トラディアンス配合錠 AP/BP」 ④乳癌治療薬「ベージニオ錠」