大日本住友製薬は6月18日、日東電工と共同開発を行った非定型抗精神病薬「ロナセンテープ」(一般名:ブロナンセリン)の製造販売承認を同日付で取得したと発表した。適応症は統合失調症。
ロナセンテープ(写真)は、世界初の抗精神病薬のテープ製剤。大日本住友は、同社が創製した経口の統合失調症治療薬「ロナセン錠/散」を2008年4月より国内で販売しているが、ブロナンセリンの血中濃度推移のさらなる安定化を図るため、経皮吸収型テープ製剤の設計技術を有する日東電工と2010年からロナセンテープの共同開発を開始した。
ロナセンテープは、1日1回、皮膚に貼付することにより24時間安定した血中濃度を維持できるため、良好な有効性・安全性が期待できるとされている。貼付の有無や投与量を視認できるメリットに加え、食事の影響を受けにくいことから、食生活が不規則な患者や経口服薬が困難な患者にも投与可能な製剤であり、服薬アドヒアランスの向上が期待されている。
剤形は20mg、30mg、40mgの3種類。8月にも薬価基準に収載され、発売される見通し。
「ロナセンテープ」の用法・用量
通常、成人には40mgを1日1回貼付。患者の状態に応じて最大80mgを1日1回貼付可。患者の状態により適宜増減。1日量は80mgを超えないこと。胸部、腹部、背部のいずれかに貼付し、24時間ごとに貼り替える