前立腺がん治療薬「ジェブタナ」(一般名=カバジタキセル アセトン付加物製剤)投与後の発熱性好中球減少症(FN)等による死亡例が5例報告されたことを受け、厚生労働省は12月22日付の通知で、日本製薬団体連合会に対し同剤の添付文書改訂を指示した。好中球減少症に用いるG-CSF製剤の投与と、FN発症時の抗生剤の使用に関して、それぞれ最新のガイドラインを参考にするよう求める記載が追加される。
同剤は、サノフィが2014年9月に発売した去勢抵抗性前立腺がんの化学療法剤。12月3日までに約200例で使用された。重篤な骨膸抑制が高頻度に現れるため、同社は添付文書で「投与後は頻回に血液検査を行う」「感染症の発現に十分注意し、好中球減少、CRP上昇、発熱等の有無を確認する」などの注意喚起を行っていた。
改訂後の「重要な基本的注意」では、ガイドライン等を参考にしたG-CSF製剤の適切な使用を求めるとともに、FNのリスク因子となる(1)65歳以上、(2)Perfor-mance Status不良、(3)FNの既往歴、(4)広範囲放射線照射等の強い前治療歴、(5)腫瘍の骨髄浸潤―等を有する患者においては、G-CSF製剤の予防投与を考慮するよう求めている。