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オプジーボの国内売上高3位に - 近く腎細胞癌にも適応拡大へ [高額薬剤問題]

No.4816 (2016年08月13日発行) P.10

登録日: 2016-08-13

最終更新日: 2016-10-30

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【概要】画期的な作用機序と高額薬価で注目される小野薬品工業のがん免疫療法薬「オプジーボ」(一般名=ニボルマブ)の国内売上高が3位になった。適応拡大に向けた動きも活発で、9月には腎細胞癌の効能追加が承認される見通しだ。

調査会社アイ・エム・エス・ジャパンがこのほど公表した、2016年4~6月期の医療用医薬品の国内売上高によると、売上高1位はギリアド・サイエンシズのC型肝炎治療薬「ハーボニー」(レジパスビル/ソホスブビル)、2位は中外製薬の血管新生阻害薬「アバスチン」(ベバシズマブ)、3位に「オプジーボ」が入った(表)。
オプジーボと並んで高額薬価で注目されるハーボニーは、16年1~3月期に続いて1位になったものの、売上高はほぼ半減。一方、オプジーボは前年同期比で約16.3倍と大きな伸びを示した。小野薬品によると、オプジーボの推定使用患者数は、悪性黒色腫で1592人、非小細胞肺癌で7045人(7月15日現在)となっており、非小細胞肺癌への適応拡大(15年12月)が影響したとみられる。

●『最適使用推進ガイドライン』、承認審議での「参照」も
厚生労働省薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は5日、オプジーボの「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」への適応拡大について、承認して差し支えないとの結論をとりまとめた。早ければ来月にも正式に承認される。
高額薬剤の保険適用による「財政破綻」への懸念が高まる中、厚労省は中医協に対し、新規作用機序の医薬品の患者要件や医師要件の厳格化を図る『最適使用推進ガイドライン』案を提示。オプジーボの薬価については、特例的な引下げも視野に、年内に中医協で結論をまとめる予定となっている。
厚労省担当官によると、5日の第二部会では、オプジーボの腎細胞癌に対する有効性・安全性よりも、『最適使用推進ガイドライン』と承認審議の関係を質す声が相次いだという。これに対し同省は、「長期的には、承認審議の中でガイドラインの考え方を参照することも検討していく」との方針を提示。ただし、医療経済的な影響を承認の基準に位置づけることまでは考えていないとした。
腎細胞癌でのオプジーボの投与対象患者は約4500人と推定されており、財政的なインパクトは大きくないとみられる。ただ、オプジーボを巡っては、さらなる適応拡大に向けた動きが活発だ。国内では現在、ホジキンリンパ腫と頭頸部癌への適応拡大の承認申請が行われており、食道癌、大腸癌、胃癌、膵癌などを対象とする臨床試験も国内外で進められている。

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