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(5)インタビュー③ まずガイドラインの実施・検証を─「イノベーション評価と皆保険維持の両立」が重要 [特集:「高額薬剤」問題を考える]

No.4818 (2016年08月27日発行) P.26

加茂谷 佳明 (日本製薬団体連合会保険薬価研究委員会委員長 塩野義製薬常務執行役員 中央社会保険医療協議会専門委員)

登録日: 2016-09-16

最終更新日: 2017-01-20

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  • ─製薬業界として高額薬剤の費用問題をどう捉えているか。

    議論のきっかけになった1兆7500億円という試算は、5万人の患者に1年間フルに使えばという仮説を前提にしているが、果たして本当にそれだけの市場規模になるのか。違和感があるのが正直なところだ。

    小野薬品工業はオプジーボについて今年4月、1260億円という年間売り上げ予測を東京証券取引所に提出した。個別品目の売り上げを東証に報告するのは異例のことであり、コーポレート・ガバナンス(企業統治)の観点からも重い話だ。大きく食い違うことがあれば再提出しなければならず、投資家への信頼性の確保も必要になる。そのような観点から、小野薬品工業が示した金額の正当性は一定程度評価できると思う。

    我々としても、きちんとしたエビデンスに基づく議論をしてほしい。あまり過大な仮定を置いた数字をベースにすると議論がゆがんでしまう。

    原価計算方式の営業利益率として初めて60%の加算が付いた、革新的な新薬がこれだけ叩かれてしまうことは、極めて残念であると個人的には思う。

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