厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会は5日、下掲の8成分17品目の承認を了承した。
このうち、日本イーライリリーの「トルリシティ」は、承認されれば国内2剤目となる週1回投与のGLP-1受容体作動薬。同じ週1回投与の徐放性製剤であるエキセナチドが投与時に薬剤を懸濁させる必要があり、注射針が太いのに対し、同剤はシリンジにあらかじめ注射液が充塡されており、注射針が細いため、利便性が高いとされる。
田辺三菱製薬の脳保護薬「ラジカット」には、筋萎縮性側索硬化症(ALS)における機能障害の進行抑制の適応追加が了承された。ALS治療では、リルゾール錠50mg「AA」が第一選択薬として用いられているが、同剤はリルゾールとは異なる作用機序で病態の進行を遅延させると考えられている。このため、同剤はリルゾール同様、第一選択薬に位置づけられる見通し。
A型ボツリヌス毒素を有効成分とするグラクソ・スミスクラインの「ボトックス」には、斜視への適応追加が了承された。斜視治療に使える薬剤としては国内初で、臨床上では非観血的療法や手術療法と並んで治療の第一選択肢の1つになるとみられる。