中央社会保険医療協議会総会は8月28日、再生医療等製品1成分1品目と新薬12成分17品目の保険適用を了承した(下掲)。薬価基準収載は9月4日。
重症虚血肢を対象とした国内初の遺伝子治療薬「コラテジェン」(一般名:ベペルミノゲン ペルプラスミド)の薬価は4mg1.6mL1瓶60万360円となった。標準的な薬物治療の効果が不十分で、血行再建術の施行が困難な閉塞性動脈硬化症とバージャー病における潰瘍の改善に用いる注射薬。阪大発の創薬ベンチャー、アンジェスが肝細胞増殖因子(HGF)の血管新生作用に着目して開発した。今年3月に再生医療等製品としての製造販売が条件付きで承認された。今後5年間で全投与症例の有効性を評価することなどが正式承認の条件となっている。
国内初のインスリンとGLP-1受容体作動薬の配合剤「ゾルトファイ」(一般名:インスリン デグルデク/リラグルチド)の薬価は1キット5293円となった。1日薬価は882円で、対応する先発製品の「トレシーバ」「ビクトーザ」の2剤の合計(1179円)を下回った。在宅自己注射管理指導料の対象に追加される。
EGFR遺伝子変異陽性の手術不能・再発の非小細胞肺癌に用いる「タグリッソ」(一般名:オシメルチニブメシル酸塩)の薬価については、市場拡大再算定の対象となり、11月1日から約15%引き下げられる。新薬価は40mg1錠1万806.60円、80mg1錠2万719.40円。