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ヤンセンファーマ:多発性骨髄腫治療薬「ダラザレックス」、2パターンの併用療法可能[新薬開発・販売 FRONTLINE]

No.4884 (2017年12月02日発行) P.23

登録日: 2017-12-05

最終更新日: 2017-11-29

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ヤンセンファーマは11月22日、「再発または難治性の多発性骨髄腫」を効能・効果として9月に製造販売承認を取得した「ダラザレックス点滴静注」(一般名:ダラツムマブ)の販売を開始した。薬価は100mg5mL1瓶が5万1312円、400mg20mL1瓶が18万4552円。

多発性骨髄腫は血液がんの一種で、形質細胞が骨髄で異常に増殖することで生じる。ダラザレックスは、多発性骨髄腫を含む造血器腫瘍の腫瘍細胞表面に発現するCD38抗原に結合することにより、補体依存性細胞傷害(CDC)作用、抗体依存性細胞傷害(ADCC)作用、抗体依存性細胞貪食(ADCP)作用を介して抗腫瘍効果を示すとされている。

ヤンセンが11月8日に開いたメディア向けセミナーで講演した鈴木憲史氏(日赤医療センター骨髄腫アミロイドーシスセンター長=写真)は、ダラザレックスがレナリドミド・デキサメタゾン(Ld)との併用療法、ボルテゾミブ・デキサメタゾン(Bd)との併用療法の2パターンが可能であることを強調。「ダラツムマブ(=ダラザレックス)は多様な作用機序を持ち、高い効果と安全性を有するため、様々な患者に処方可能な薬剤。できる限り早い時期に使ってほしい」と述べ、現在試験が進められている初発の多発性骨髄腫への適応拡大や皮下注の開発にも期待を示した。


「ダラザレックス点滴静注」の投与間隔(1回16mg/kg)
①Ld併用の場合:1週間間隔(1〜8週目)、2週間間隔(9〜24週目)、4週間間隔(25週目以降)
②Bd併用の場合:1週間間隔(1〜9週目)、3週間間隔(10〜24週目)、4週間間隔(25週目以降)

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