中央社会保険医療協議会総会は11日、下掲の新薬15成分22品目の薬価収載を了承した。収載は18日予定。
「デュピクセント皮下注」(一般名:デュピルマブ〈遺伝子組換え〉)は、アトピー性皮膚炎では国内初の抗体医薬。アトピー性皮膚炎の病態で重要な役割を担うインターロイキン(IL)-4とIL-13のシグナル伝達を阻害する。通常、成人には初回に600mgを皮下投与し、その後は1回300mgを2週間隔で皮下投与する。
薬価算定は原価計算方式を採用。新規作用機序を有し、既存薬が使用できない、または既存薬で効果不十分な中等症から重症のアトピー性皮膚炎の有意な改善が示されていることなどから、有用性加算(Ⅰ)(45%)が加わり、算定薬価は300mg2mL1筒が8万1640円となった。
また、厚労省は同薬の最適使用推進ガイドラインを作成。施設要件として、初期研修後に5年以上の皮膚科診療の臨床研修を行っているなど、アトピー性皮膚炎の診療に精通する医師を責任者として配置することなどを求めた。投与対象については、抗炎症外用薬による治療では十分な効果が得られず、一定以上の疾患活動性を有する成人アトピー性皮膚炎患者などとしている。