サノフィは4月23日、同日よりアトピー性皮膚炎治療薬「デュピクセント皮下注300mgシリンジ」(一般名:デュピルマブ)の販売を開始したと発表した。薬価は8万1640円。
デュピクセント(写真)は、アトピー性皮膚炎やその他のアレルギー性/アトピー性疾患の慢性炎症において中心的な役割を果たしているとされるインターロイキン4(IL-4)とインターロイキン13(IL-13)の過剰な働きを特異的に阻害するヒトモノクローナル抗体。IL-4/13によるシグナル伝達を阻害し、アトピー性皮膚炎の病態に深く関与するTh2型炎症反応を抑える。海外では、アトピー性皮膚炎治療薬として米国、欧州、カナダ、オーストラリア、韓国などで承認されている。
国際共同第Ⅲ相試験で、ステロイド外用薬で効果不十分な中等症以上のアトピー性皮膚炎の症状の改善が認められた(ステロイド外用薬との併用療法で、投与開始後16週時に68.9%がEASI-75を達成)ことから、添付文書では「ステロイド外用剤やタクロリムス外用剤等の抗炎症外用剤による適切な治療を一定期間施行しても、十分な効果が得られず、強い炎症を伴う皮疹が広範囲に及ぶ患者に用いる」と明記された。
「デュピクセント」の効能・効果/用法・用量
【効能・効果】既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎
【用法・用量】初回に600mgを皮下投与、その後は1回300mgを2週間隔で皮下投与