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【薬価収載】 新機序の潰瘍性大腸炎治療薬など9成分

No.4923 (2018年09月01日発行) P.21

登録日: 2018-08-22

最終更新日: 2018-08-22

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中央社会保険医療協議会は8月22日、新薬9成分13品目(下掲)の薬価収載を了承した。収載予定は29日。

武田薬品工業の「エンタイビオ」(一般名:ベドリズマブ)は、中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法に用いる注射薬。1回300mgを点滴静注する。初回投与後は2週、6週に投与し、以後8週間隔で投与する。α4β7インテグリン抗体を標的とする新作用機序を持ち、臨床試験で抗TNFα抗体治療歴のある患者においても有効性が認められた点が評価され、算定薬価は300mg1瓶が27万4490円(1日薬価:4902円)となった。

アストラゼネカの抗PD-L1抗体「イミフィンジ」(一般名:デュルバルマブ)は、免疫チェックポイント阻害薬としては国内で初めて、切除不能な局所進行(ステージⅢ)の非小細胞肺癌に投与可能な薬剤。1回10mg/kg(体重)を2週間隔で60分間以上かけて点滴静注する。ただし、投与期間は12カ月間まで。算定薬価は120mg2.4mL1瓶が11万2938円、500mg10mL1瓶が45万8750円(1日薬価:3万2768円)となった。

■年4回再算定の新ルールで「オプジーボ」引下げ

このほか、小野薬品工業の抗PD-1抗体「オプジーボ」(一般名:ニボルマブ)については、非小細胞肺癌の用法・用量の変更(2週に1回3mg/kg→2週に1回240mg)に伴い、市場拡大が見込まれることから薬価を見直す。新薬価は、20mg2mL1瓶が3万5766円、100mg10mL1瓶が17万3768円で、両規格とも37.5%の引下げとなる。新薬価は11月1日から適用される。

今回の再算定は、一定規模の市場拡大があった場合に、年4回の新薬収載の機会を活用して薬価を見直す新ルールによるもの。新ルールは薬価制度の抜本改革で導入され、今回初めて適用された。


販売名(会社名)

一般名

薬価

薬効

ジェミーナ配合錠

(ノーベルファーマ)

レボノルゲストレル/エチニルエストラジオール

314.10円

月経困難症

ダフクリア錠200mg

(アステラス製薬)

フィダキソマイシン

3,943.80円

クロストリジウム・ディフィシルによる感染性腸炎(偽膜性大腸炎を含む)

スピラマイシン錠150万単位「サノフィ」

(サノフィ)

スピラマイシン

224.60円

先天性トキソプラズマ症の発症抑制

エンタイビオ点滴静注用300mg

(武田薬品工業)

ベドリズマブ(遺伝子組換え)

274,490円

中等症から重症の潰瘍性大腸炎の治療および維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)

シグニフォーLAR筋注用キット10mg

シグニフォーLAR筋注用キット30mg

(ノバルティスファーマ)

パシレオチドパモ酸塩

103,034円

260,258円

クッシング病(外科的処置で効果が不十分または施行が困難な場合)

イミフィンジ点滴静注120mg

イミフィンジ点滴静注500mg

(アストラゼネカ)

デュルバルマブ(遺伝子組換え)

112,938円

458,750円

切除不能な局所進行の非小細胞肺癌における根治的化学放射線療法後の維持療法

ガザイバ点滴静注1000mg

(中外製薬)

オビヌツズマブ(遺伝子組換え)

450,457円

CD20陽性の濾胞性リンパ腫

レフィキシア静注用500

レフィキシア静注用1000

レフィキシア静注用2000

(ノボノルディスクファーマ)

ノナコグベータ ペゴル(遺伝子組換え)

216,394円

427,968円

846,403円

血液凝固第IX因子欠乏患者における出血傾向の抑制

オデフシィ配合錠

(ヤンセンファーマ)

リルピビリン塩酸塩/エムトリシタビン/テノホビルアラフェナミドフマル酸塩

6,043.00円

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