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舌下錠タイプのダニアレルゲン免疫療法薬 [新薬FRONTLINE]

No.4780 (2015年12月05日発行) P.79

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-02-02

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塩野義製薬:舌下錠タイプのダニアレルゲン免疫療法薬「アシテア」発売

塩野義製薬は11月19日、ダニ抗原によるアレルギー性鼻炎に対するアレルゲン免疫療法薬(減感作療法薬)「アシテア ダニ舌下錠100単位(IR)」「同300単位(IR)」の販売を開始した。薬価は、100単位が1錠67.1円、300単位が1錠201.2円。

ダニアレルゲン免疫療法は、これまで皮下注射によるものはあったが、舌下錠タイプは世界初となる。アシテアの対象患者は「成人と12歳以上の小児のダニアレルギー性鼻炎患者」で、病因アレルゲンが投与するダニエキス(ヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニ由来のアレルゲン抽出物)と異なる患者や、重症の気管支喘息患者などは対象から除外される。

11月26日に開かれた塩野義製薬主催のメディア向けセミナーで講演した千葉大院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学教授の岡本美孝氏(写真)は、アレルギー免疫療法は治療期間が長く(最低2年間)、効果発現まで約2カ月かかるため、脱落率をどう下げるかが課題と説明。舌下錠タイプは室温保存が可能であり、舌下液タイプに比べ増量方法も簡便であることから「脱落する患者は少ないのではないか」と期待を寄せた。
なおアシテアを処方・使用する医師は、事前に「アシテア適正使用eラーニング」などの受講を修了し「アシテア登録医師」となる必要がある。詳細は同剤の医師向けサイト参照。

●「アシテア」の用法・用量
1回100単位を1日1回舌下投与から開始し、1回投与量は100単位ずつ、300単位まで増量。漸増期間は原則として3日間とするが、患者の状態に応じて適宜延長する

MSD:週1回投与のDPP─4阻害薬「マリゼブ」、世界に先駆け発売

MSDは11月26日、2型糖尿病患者を対象とした週1回投与のDPP─4阻害薬「マリゼブ錠25mg/12.5mg」(一般名:オマリグリプチン)を世界に先駆けて発売した。薬価は、25mgが 1錠1045.10円、12.5mgが 1錠559.20円。

マリゼブは長時間作用型の新規DPP─4阻害薬。MSDによると、国内第Ⅲ相臨床試験で、連日投与の選択的DPP─4阻害薬であるジャヌビア(一般名:シタグリプチン)と同様の有効性と忍容性が確認されたという。週1回投与で効果が1週間持続するため、患者の服用負担の軽減や治療継続意欲の向上、服薬アドヒアランスの向上が期待されている。

用法・用量は「25mgを1週間に1回経口投与」。①重度腎機能障害のある患者、血液透析または腹膜透析を要する末期腎不全患者、②他の糖尿病用薬を投与中の患者、③高齢者など低血糖を起こすおそれのある患者・状態─は慎重投与で、①の患者に投与する場合は「eGFR<30、血清クレアチニン値:男性Cr>1.9、女性Cr>1.4」を目安に12.5mg(週1回)に用量調節するとされている。

●「マリゼブ」の副作用発現頻度
2型糖尿病患者を対象に実施した臨床試験で副作用発現率6.7%。主な副作用は低血糖症(1.5%)、便秘(0.7%)。重大な副作用として低血糖、急性膵炎、腸閉塞が現れることがある

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