脂質異常症改善薬「エパデールT」(一般名:イコサペント酸エチル)が15日より「第1類一般用医薬品」へ移行し、インターネットでも販売可能になったことに伴い、厚生労働省は同日付で、同薬の販売ルールの厳格化について都道府県などに通知した。
同薬の適正販売に向けては、添付文書と情報提供資料の記載を改め、薬の服用だけで中性脂肪値の異常が改善するとは限らないと明記し、生活習慣の改善の重要性を強調。服用開始後は3カ月ごとに医療機関等で血液検査を行い、中性脂肪値が改善しない場合は服用継続の可否について医師・薬剤師に相談するよう促す。
販売できる薬局・店舗は登録制とし、販売の際には購入者から血液検査の結果や受診状況を記入した「セルフチェックシート」の提出を毎回求める。中性脂肪値が改善しないとの相談があった場合には、服用中止の指導と受診勧奨の実施を確実に行うよう要請する。
エパデールTは2012年に医療用医薬品から要指導医薬品にスイッチ化された。今年4月2日の薬事・食品衛生審議会の調査会で安全性に問題はないと確認され、一般用医薬品への移行が決まった。ただし、日本医師会が「服用が長期にわたり自己管理が難しい生活習慣病の薬は一般薬化になじまない」として強く反発したことを受け、販売要件が厳格化されることになった。