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中外製薬:国内初のNTRK融合遺伝子陽性固形がん治療薬発売[新薬開発・販売 FRONTLINE]

No.4977 (2019年09月14日発行) P.15

登録日: 2019-09-12

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中外製薬は9月4日、NTRK融合遺伝子陽性固形がんに対する国内初の治療薬「ロズリートレクカプセル100mg、同200mg」(一般名:エヌトレクチニブ)の販売を開始したと発表した。薬価はカプセル100mgが5214.20円/1カプセル、カプセル200mgが9889.90円/1カプセル。

ロズリートレクは、ROS1(c-rosがん遺伝子1)およびTRK(神経栄養因子受容体)ファミリーを強力かつ選択的に阻害する経口投与可能なチロシンキナーゼ阻害剤。ROS1およびTRKキナーゼ活性を阻害することによりROS1またはNTRK融合遺伝子を有するがん細胞の増殖を抑制する。極めて稀な遺伝子変異を伴う「NTRK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形癌」を対象に、今年6月に世界で初めての薬事承認を日本で取得。8月には米国FDAでも承認されている。

中外製薬は、希少な遺伝子変異を有する固形がんに対し、成人・小児を問わず、がん種横断的な使用が認められたロズリートレクを「まさに最先端の個別化医療を体現する医薬品」(奥田修プロジェクト・ライフサイクルマネジメント共同ユニット長)と位置づけている。

NTRK融合遺伝子の検出については、中外製薬が販売する遺伝子変異解析プログラム「FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル」がロズリートレクのコンパニオン検査として承認を取得している。

「ロズリートレク」の効能・効果/用法・用量
【効能・効果】NTRK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形癌 【用法・用量】成人には1日1回600mgを経口投与。小児には1日1回300mg/㎡(体表面積)を経口投与(最大600mg)。患者の状態により適宜減量

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