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【識者の眼】「日医かかりつけ医機能研修制度」鈴木邦彦

No.5011 (2020年05月09日発行) P.29

鈴木邦彦 (医療法人博仁会志村大宮病院理事長・院長)

登録日: 2020-05-07

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2013年8月8日の日本医師会・四病院団体協議会合同提言において、かかりつけ医機能の充実・強化に自ら取り組む方針を示したことを受けて、2016年4月より日医かかりつけ医機能研修制度が開始されました。

本研修制度は、今後のさらなる少子高齢社会を見据え、地域住民から信頼されるかかりつけ医機能のあるべき姿を評価し、その能力を維持・向上することを目的としています。実施主体は都道府県医師会で、すべての都道府県医師会が実施しています。

本研修制度では、かかりつけ医機能として、①患者中心の医療の実践、②継続性を重視した医療の実践、③チーム医療、多職種連携の実践、④社会的な保健・医療・介護・福祉の活動の実践、⑤地域の特性に応じた医療の実践、⑥在宅医療の実践─の6つを挙げています。

本研修制度は基本、応用、実地の3つの研修から構成されています。このうち、基本研修は、日医生涯教育認定証の取得が要件となっています。応用研修は、日本医師会が行う中央研修など規定の座学研修を受講して、修了申請時の前3年間において、規定の11項目より10単位以上を取得することが要件となっています。実施研修は、学校医や時間外診療の実施・協力、訪問診療の実施など16項目の社会的な保健・医療・介護・福祉活動、在宅医療、地域連携活動から2つ以上を実施して10単位以上を取得することが要件となっています。

3年間でこれらの要件を満たした場合、都道府県医師会より有効期間が3年の修了証書または認定証が発行されます。本研修制度は順調に経過しており、2020年3月現在の進捗状況は、応用研修受講者延べ3万9073名、修了者数6009名となっています。

鈴木邦彦(医療法人博仁会志村大宮病院理事長・院長)[かかりつけ医②]

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