「子どもは家や国の宝」とも言われるが、OECD諸国の中で子どもの相対的貧困度が高い日本は、子どもに冷たい国である。現在、日本で最優先に取り組むべき課題の1つは少子化問題を含む子ども対策であり、その基本的な部分に入るべき施策が、世界から大きく遅れてきた予防接種政策である。遅れの原因は数多くあるが、ワクチンのデメリットばかり大きく報道され、VPD(ワクチンで防げる病気)被害の実情やワクチンのメリットはあまり報道されてこなかったことも関係する。
しかし最近、厚生労働省は子どもや国民をVPDから守る積極的な姿勢を明確にしてきた。その基になる予防接種に関する考え方として、2014年3月28日に厚生労働省告示第121号「予防接種に関する基本的な計画」が公布され、4月1日から施行された。ここには、予防接種の歴史的経緯から今後どのように改善していくのかなどが具体的に記載されているので、以下にその一部を記す。
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