ヤンセンファーマのC型慢性肝炎治療薬「ソブリアードカプセル」(一般名=シメプレビルナトリウム)の投与により、高ビリルビン血症を発現し死亡に至った症例の報告を受け、厚生労働省は10月24日、ブルーレター(安全性速報)を発出し、同社に「使用上の注意」の「警告」の改訂を指示した。
同剤投与による血中ビリルビン値の上昇については、2013年12月の販売開始時から添付文書で注意喚起がなされてきたが、血中ビリルビン値の著しい上昇に伴う肝・腎機能障害等を発現し、死亡に至った症例が14年10月10日までに3例報告されていた。
ブルーレターでは、同剤の使用に関して、(1)投与中は定期的に血中ビリルビン値を測定する、(2)血中ビリルビン値の持続的な上昇等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う、(3)投与中止後も血中ビリルビン値が上昇することがあるので、患者の状態を注意深く観察する、(4)投与後に眼球・皮膚の黄染、褐色尿、全身倦怠感等がみられた場合は直ちに受診するよう指導する─の4点について注意喚起している。