私はコロナ危機が生じる前から、地域密着型中小病院が今後生き残るためには、地域医療構想と地域包括ケアに積極的に参加することが必要と提唱してきました〔今村英仁氏との対談。『病院』2020年4月号(対談は同年1月実施)〕。しかし、地域包括ケアはコロナ危機によりほとんどの地域で停止しています。
私は、コロナ危機収束後に、それを再起動するためには次の3つが不可欠だと考えています。①地域包括ケアの参加組織とサービス提供対象を拡大する。②地域包括ケアでもICT・デジタル技術を積極的に活用する。③地域包括ケアにおける、マネジメントコストは誰が負担するか? について検討する。今回は、これら3条件について、③を中心に述べます。