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脳幹部位「ワロル氏橋」の由来

No.4754 (2015年06月06日発行) P.62

赤根 敦 (関西医科大学法医学講座教授)

登録日: 2015-06-06

最終更新日: 2016-12-13

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【Q】

古い文献を見ると,脳幹の部位である「橋」が「ワロル氏橋」と記載されています。このワロルとは人名ですか。
カウパー腺やランゲルハンス島など,可能であれば人名のついた解剖学用語の一覧をご教示下さい。 (兵庫県 K)

【A】

ワロル氏橋(pons varolii)の「ワロル氏」とは,イタリアの外科医・解剖学者のコスタンツォ・バロリオ(Costanzo Varolio,1543~1575)のことです。中枢神経系の諸部位を分類したことから,橋にその名が冠せられました。英語ではvarolian ponsと記します。
このように人名がついた解剖学用語は多数あります。表1に,ごく一部を例示します。

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