厚生労働省は20日付で、下掲の医薬品の添付文書を改訂するよう、日本製薬団体連合会を通じて製薬各社に指示した。
■DPP-4阻害薬の重大副作用に「急性膵炎」
このうち、DPP-4阻害薬「スイニー」「トラゼンタ」「テネリア」の3剤と、テネリアとSGLT2阻害薬「カナグル」の配合錠である「カナリア」の計4剤については、「重大な副作用」の項に「急性膵炎」を追記する。医薬品医療機器総合機構(PMDA)によると、直近3年度に報告された急性膵炎関連症例は、スイニーが4例(うち因果関係が否定できない症例:2例)、トラゼンタが19例(同:5例)、テネリアが9例(同:4例)、カナリアが0例(報告なし)―となっている。
スイニーにはこのほか、「類天疱瘡」も「重大な副作用」として追記する。
■「ウプトラビ」と「プラビックス」などが併用禁忌に
肺動脈性肺高血圧症に用いる「ウプトラビ」と抗血小板薬の「プラビックス」「コンプラビン」については、海外で実施された薬物相互作用試験の結果を踏まえ、併用禁忌とする。海外の試験では、セレキシパグとgemfibrozil(国内未承認)を併用した場合に、セレキシパグ単独投与の場合と比べて、セレキシパグと活性代謝物の血中濃度が著しく上昇したため、米国の添付文書等に注意喚起が追記された。