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脳血管障害後遺症(片麻痺)

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-03-29
田島和周 (田島医院院長)
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  • ■疾患メモ

    脳血管障害は,ほとんどが急性に発症する脳卒中(stroke)であり,脳出血,脳梗塞,くも膜下出血に代表される疾患の総称である。

    いったん発症すると,麻痺,嚥下障害,運動失調だけでなく,失語等の高次脳機能障害などの後遺症を残すことが多い。

    脳血管疾患は,「悪性新生物」「心疾患」「肺炎」についで日本人の死亡原因の第4位であるが,「寝たきり」になる第1位の疾患である。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    5大症状は,突然の激しい頭痛,めまいと歩行障害,発語障害,視力視野障害,麻痺としびれである。

    主な後遺症としては,痙縮,異常感覚(痛み),うつ,脳血管性認知症,症候性痙攣,嚥下障害,膀胱直腸障害などがある。

    【検査所見】

    発症時は,神経学的診察所見と,頭部CT/MRI検査などで診断される。

    病型診断および原因精査のために,心電図,心臓超音波検査(経胸壁,経食道),頸部血管超音波検査などが行われる。

    ■治療の考え方

    急性期治療:基本的には,脳血管障害の発症が疑われた場合は,速やかに脳卒中専門病棟がある救急医療機関に搬送すべきである。

    リハビリテーション:発症直後から,急性期,回復期,維持期にわたって一貫した流れでリハビリテーションを行うことが勧められる。

    在宅での診療の基本は"治療とリハビリテーション"の継続である。

    脳卒中地域連携パスが有用である。

    ■アセスメントのポイント

    脳卒中の病型により再発予防のための治療が異なる。リスクコントロールと基本的な治療方針は継続すべきである。

    リハビリテーションは,障害と活動制限を評価し,残存能力を維持し,移動,食事,排泄,入浴などの日常生活に即したものとし,家族の介護負担を軽減するという視点も必要である。適切な装具や福祉用具を選択する。

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