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スピリチュアルケア

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-07-11
鈴木 央 (鈴木内科医院院長)
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  • ■考え方

    死を前にした人から,「自分の人生には何の意味もなかった」「自分は皆に迷惑をかけるだけなので早く死んでしまいたい」「なぜ私はこのようなことに…」などの言葉が発せられたときに,どう答えるべきであろうか?

    このような問いかけは,スピリチュアルペインによるものと言われている。近代ホスピスの創始者といわれるCicely Saundersは,がん終末期の人の「痛み」を全人的苦痛(total pain)と定義し,身体的苦痛,精神的苦痛,社会的苦痛,そしてスピリチュアルペインの4つの苦痛から構成されるとした1)。村田2)によると,スピリチュアルペインとは終末期がん患者における「自己の存在と意味の消滅から生じる苦痛」と定義されている。

    近年ではスピリチュアルペインの原因となる疾病としては,がん終末期だけに限らず,認知症,神経難病などの治癒困難な疾病や障害も含まれると考えられている。

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