東京医大は9日、矢﨑義雄理事(国際医療福祉大名誉総長)を新理事長に決定し、同日付で就任したと発表した。任期は来年6月末まで。同大では、文部科学省の私大支援事業を巡る汚職事件に絡み、臼井正彦前理事長が鈴木衞前学長と共に贈賄罪で起訴され、7月に辞任していた。
矢﨑氏は1938年生まれ。63年東大卒。東大医学部長、国立国際医療センター総長、国立病院機構理事長、国際医療福祉大総長などを歴任した。
東京医大では、汚職事件の捜査を発端として、医学部医学科の一般入試において女子と多浪男子の得点が一律に低くなるよう調整を行った問題も発覚した。 矢﨑氏は就任に当たり、「コンプライアンス意識やガバナンス強化を徹底しながら、組織風土の改革を確実に進めていかなければならない」とのコメントを発表した。
なお、同大の新学長には、林由起子主任教授(病態生理学)が10月1日付で就任している。
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