著: | 笠浪 真(税理士法人テラス 代表税理士) |
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著: | 亀井隆弘(社会保険労務士法人テラス 代表社会保険労務士) |
判型: | B5判 |
頁数: | 200頁 |
装丁: | 2色刷 |
発行日: | 2022年02月11日 |
ISBN: | 978-4-7849-4913-7 |
版数: | 第1版 |
付録: | 無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます) |
日本医師会名誉会長、社会医療法人弘恵会理事長 横倉義武先生ご推薦!
「コロナ禍で多くの医療機関が患者減少により経営に苦労している。今後さらに人口減・高齢化の厳しい先行きが予測され、医院を継続していくための日々の経営の重要性が高まる。本書は医院経営の重要性をわかりやすく教えてくれる」
第1章 with コロナ時代の医院経営Q&A
1.コロナ禍に伴う医療機関の税金対策は具体的にどうすればよいか?
2.コロナ禍の今,オンライン診療の導入を進めるべきか?
3.コロナ患者を受け入れることは拒否できるか? 風評被害にはどう対処すればよいか?
4.顧問税理士に継続を勧められるが, 実は承継・廃業したほうがよい場合はあるか?
5."with コロナ時代" の今,開業については見合わせるべきか?
第2章 医院経営の実践的資金計画と節税,相続の問題Q&A
1.医院開業を考えているが,開業資金はどうすればよいか?
2.個人開業医だが,配偶者の給与を経費にするときの注意点はあるか?
3.故人の凍結された銀行口座は,遺産分割協議が終わるまで引き出せないのか?
4.遺言書作成の注意点は? また,遺産分割協議後に遺言書が見つかったらどうなるのか?
5.勤務医が退職, 離婚した際の年金はどうなるのか?
6.医療訴訟の際の対応や,弁護士を選定する際の留意点は?
7.確定申告で払いすぎた税金を還付してもらうにはどうすればよいか?
8.医師が脱税すると,どのような行政処分を受けるのか?
9.開業医が税理士を選ぶ際のポイントは何か?
10.自己破産したらどうなるのか? 医師免許は剝奪されてしまうのか?
第3章 スタッフ問題Q&A,採用チェックシート
1.スタッフに離職を切り出されたとき,どう引き止めるべきか?
2.スタッフがうつ病の診断書を持ってきたが,どのように対応すればよいか?
3.スタッフの副業をどこまで認めるか? 副業を認める際の注意点は?
4.「クビだ!」「明日から来るな!」と言ってクビにできるか?
第4章 情報活用のQ&A
1.医院のIT化について,どこから手をつけるべきか?
2.集患のためにSNSを活用したいが,主な注意点は?
付 録
開業後5年間の損益シミュレーション
スタッフ面接時の質問項目一覧
スタッフの採用可否チェックポイントシート
ポジショニングチェックシート
プロフィール作成シート
競合分析シート
強化ポイント検討シート
経営理念検討シート
物件選定チェックシート
医院開業時のレイアウトチェックシート
Column1 医師の子どもは医師になる?
Column2 開業医の配偶者は大変!?
Column3 スタッフのやる気を維持するには!?
Column4 女性医師の勤務実態
Column5 医師の離婚
プロローグ
本書を手に取って頂き,ありがとうございます。
私は,税理士法人テラス代表の笠浪 真と申します。
2020年8月,私は社労士法人テラス代表の亀井隆弘とともに,開業医の先生の相談事例をまとめた『開業医の教科書®─医院経営のヒト・モノ・カネ・情報』を出版しました。
この書籍はおかげさまで,医院開業を検討している勤務医の先生から医療法人の理事長に至るまで,幅広い方々に手に取って頂くことができました。そして,医院経営の問題で悩みを抱えている先生から,多くの反響が寄せられました。
「廃業しようと思っていましたが,本を読んでM&Aを検討しようと思い,無事承継先
が決まりました」
「医院開業する決断ができました」
「医院経営のバイブルです。3冊購入し,1冊は自宅に,1冊は妻に渡し,1冊はクリ
ニックに置いています」
このような嬉しい感想を多く頂きました。一方で「こんなときはどうすればいい?」「自院ではどの対策が適切か?」といった具体的な質問も寄せられました。また,医院経営の問題は多岐にわたり,前著では伝えきれなかったこともあります。
そこで,開業医の先生からよく寄せられる質問にお答えする形で,「開業医の教科書®Q&A」を「週刊 日本医事新報」に計20回連載させて頂きました。本書は,この連載を加筆・修正し,日々の医院経営に役立てることができるワークシートなど,より実践的な内容も加えて構成しています。
本書は,前著『開業医の教科書®─医院経営のヒト・モノ・カネ・情報』をお読みでなくても内容が理解できるような構成としました。また,既にお読みになった先生には,新たな知識を得ることで医院経営に対する理解が深まり,すぐご自身の医院・クリニックに役立つ内容にするように努めました。
第1章では,コロナ禍での医院経営に関する相談事例をまとめました。税制上の救済措置,オンライン診療,新型コロナウイルス感染症患者の受け入れ,コロナ以降の開業事情,医業収入減による承継・廃業の判断など,関心の高いテーマで構成しています。
第2章では,資金計画や節税,相続,資産運用など前著ではお伝えできなかったものの,よくある相談事例をまとめています。また,税理士の選び方や払いすぎた税金を還付してもらう方法など,「こんなときはどうするの?」という話題を中心にお伝えします。計画的に黒字経営を実現できるワークシートも用意し,実践的な内容としました。
第3章のテーマは人です。開業医の先生はお金の問題だけでなく,人の問題でも多く悩んでおり,多数の相談事例があります。スタッフが離職を相談してきたとき,うつ病の診断書を持ってきたとき,副業をしていたときなど,ここでも前著では盛り込みきれなかった関心の高い相談事例をまとめています。また,スタッフ求人に即役立つ面接の質問項目と,採用可否のチェックシートも用意しました。
第4章では,集患や院内のIT化など,効率的に医業収入を上げるための相談事例を紹介します。また,集患力を高められるためのワークシートも多数用意しました。
ぜひ,本書を読むだけでなく,付録のワークシートも活用して頂き,今後の医院経営に役立てて下さい。
本書が日々の医院経営に悩む開業医の先生の道標となり,理想の医療を実現するための一助となれば幸いです。