私は本業のかたわら、自作のマンガを用いて、健康診断やがん検診といった「予防医療」についての啓発活動をしている。病気は未然に防ぐことがベストで、もし発症してしまったら、「早期発見」、「早期治療」が次善の策だと信じているからだ。
しかし大抵の人は、「病気になったら、その時になんとかすればよい」と思っている。「どうすれば意識改革をしてもらえるだろう?」と悩んだ末に、小さい頃から好きだったマンガを描くことを思いついた。読み手のハードルを少しでも下げられればと思って始めた活動だが、日曜の夜に「大腸ポリープについてのギャグが思いつかない~」とウンウン唸っている自分に、ふと「何やってんだろう……」と冷静になることもある。
さて、予防医療の意義について疑問は持っていないが、当然、それですべてが解決できるとまでは思っていない。「これ見つかったけど、どうしよう?」と悩むことはしょっちゅうあるからだ。
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