編集: | 日本プライマリ・ケア学会( ) |
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判型: | 新書判 |
頁数: | 216頁 |
装丁: | 単色 |
発行日: | 2004年12月10日 |
ISBN: | 978-4-7849-4232-9 |
版数: | 第1版 |
付録: | - |
第一線の医師が診療場面におけるとっておきの「キーワード」「キーフレーズ」を披露しています。プライマリ・ケアのエッセンスを「一言」に濃縮しており,外来診療のレベルアップがはかれます。研修医から開業医まで,外来に携わるすべての医師にとって,正真正銘「読んだその日から診療に役立つ」実用医学書であり,楽しみながら読めて,コミュニケーション・スキルの向上に役立つ一冊です。
序 文
日本プライマリ・ケア学会会長 小松 真
この度、日本プライマリ・ケア学会では、日本医事新報社のご協力を得て、『医療の質を高める 外来でのこの一言!』を刊行することとなりました。日本プライマリ・ケア学会は、全人的医療を遂行するに当たって、特に医師と患者さんやその家族、広くは国民との良質な関係を築くために、実地医家を中心に設立された学会で、コミュニケーション・スキルの向上をモットーとしています。医療の中で、医師と患者さんや家族との間で交わされる言葉ほど大切なものはありません。さりげない一言で病める人の心を癒し、生きる望みを支えることもあれば、不用意な言葉で心を痛めたり、不安・絶望に陥れることもあります。医師は忙しい外来の中で、診療や検査、そして治療を行いながら、患者さんのライフスタイルやこれまでの病歴、家族との関係などを考慮して、様々な言葉を交わしています。このさりげない言葉が、日本の医療の質の向上に、どのように役立っているのかを検証するのも学会の役割と考え、会員の中から、経験豊富な医師を中心に、若手の医師や一部公募の形もとって、外来での一言を寄せていただきました。
この中に盛られた言葉は、まさに心にしみるものばかりですが、読むほどに、ああそうだったのかと納得したり反省したり、寄せられた医師ひとりひとりの医療に向かい合う真摯な姿が読み取れ、読む人の心を深めてくれるでしょう。この本では「外来でのこの一言」となっていますが、医師の活動の場は広く、日常的に国民のあらゆる層と対話を重ねています。そこには医療の質を高める貴重な言葉があるでしょう。改めて検証してみたいと考えています。
この本は、医学生・研修生そしてこれから地域医療を目指す医師に是非おすすめしたい一冊です。そして先輩たちの医療に立ち向かう姿としてくみとっていただければ幸いです。
また、国民の皆様にもお読みいただき、逆に皆様から医師への問いかける言葉として、何か示唆をいただければありがたいと思います。
最後に本書の出版に当たり、大変ご支援をいただきました日本医事新報社に、深く感謝の意を表します。
平成一六年一一月