No.5046 (2021年01月09日発行) P.61
岩中 督 (外科系学会社会保険委員会連合会長、埼玉県病院事業管理者)
登録日: 2020-12-22
最終更新日: 2020-12-22
外保連では、広報委員会が様々な広報活動を展開している。その中心が、定期的に開催される外保連記者懇談会、定期的に出版される外保連ニュースであり、さらに内科系学会社会保険連合(内保連)と看護系学会等社会保険連合(看保連)と合同で、医療全体を俯瞰する大きなテーマで年に1〜2回三保連シンポジウムを開催している。
外保連記者懇談会は、2013年から年に3回、数多くの業界紙ならびにメディア関係者をお招きして、その時々の外科系診療で関心の高いテーマを設定し開催している。この2〜3年は、診療報酬改定に関する定例的な話題に加え、外科医の働き方改革、消費増税と診療報酬、ロボット支援手術の現状と課題などのテーマで意見交換をしたところ、時間内に終了できないほど活発な質疑が展開された。特に2018年度改定で新たに採択されたロボット支援手術12術式が、高額な備品や多くの診療材料を使用するにもかかわらず、従前の腹腔鏡や胸腔鏡手術と同額であったことより、同年の7月と11月に開催された2回の記者懇談会は大いに盛り上がった。また最近では、新型コロナウイルス感染症による各外科系診療領域の影響を発信しているが、前回からWeb開催となり臨場感に欠けるのが少し残念ではある。
外保連ニュースは、2003年に故出月康夫会長(当時)が外保連活動を紹介するために第1号を発刊した。当初の数年間は、外科系診療報酬の実態を紹介するためかなりボリュームのあるニュースが配信されたが、最近ではOnlineニュースとして年に3回発行されている。各号で配信する主な内容は、①診療報酬改定の評価、②2年に一度発刊する外保連試案の紹介、③新規に収載された術式や先進医療から保険収載された術式などの紹介─を行っている(http://www.gaihoren.jp/gaihoren/public/news/news.html)。
外保連に加盟していただいている学会は現時点で110学会であるが、そのほとんどの学会は外保連活動をよく理解してくださり、かつ協力的である。個々の術式の検討では時に議論が沸騰することもあるが、ほぼすべての学会が総論も各論も賛成という姿勢を続けていくためにも、外保連の広報活動の意義は大きい。外保連広報委員会では、加盟学会からの様々な意見・提案はもちろん、メディアや有識者からのご意見なども幅広く、かつハードルを設けずに傾聴させていただいている。日本医事新報の読者諸兄におかれても引き続きのご支援を賜りたい。
岩中 督(外科系学会社会保険委員会連合会長、埼玉県病院事業管理者)[外保連]