地域に貢献する医師を顕彰する第13回「日本医師会 赤ひげ大賞」(主催:日本医師会、産経新聞社)の表彰式が2月21日、都内で開催され、大賞受賞者の5名に記念の盾などが贈られた。
日本医師会の松本吉郎会長は挨拶に登壇し「能登半島地震のように大きな災害が頻発する日本において、地域の復興の要は頼れる医療機関と安心して相談できる医師の存在」と述べ、「2025年は約5人に1人が後期高齢者の社会となる。住み慣れた地域で健やかに暮らし続けられるよう、日本医師会としても引き続き地域医療の充実に寄与したい」と今後の取り組みに意欲を示した。
表彰式で祝辞を述べた石破茂首相は受賞者らを「地域医療に貢献しておられる先生方は、住民の頼みの綱であり心の拠り所。医師としてだけでなく人間として素晴らしい方々で、その存在は何ものにも代え難い」と称賛。今後の日本の医療のあり方について「80年後には日本人が半分になるという時代に持続可能な医療を維持するため、受賞された先生方にご教示を賜りたい」と語った。
表彰式に続いて行われたレセプションには秋篠宮皇嗣同妃両殿下が臨席。受賞者らと懇談し労いの声をかけた。
表彰式に出席した石破首相
レセプションで受賞者らと懇談される秋篠宮皇嗣同妃両殿下
「赤ひげ大賞」は、地域の医療現場で長年にわたり、健康を中心に地域住民の生活を支えている医師にスポットを当てて顕彰することを目的として2012年に創設された。
第13回の大賞受賞者は、中村伸一氏(福井県、おおい町国民健康保険名田庄診療所 所長)、早川富博氏(愛知県、愛知県厚生農業協同組合連合会足助病院 名誉院長)、中村正廣氏(大阪府、中村クリニック 理事長)、高垣有作氏(和歌山県、国保すさみ病院 顧問)、間部正子氏(熊本県、間部病院 理事)の5名。