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【私の一本】『ドキュメンタリー：エル・システマ』
ポール・シュマツニー、マリア・ストッドマイヤー監督作品、出演グスターボ・ドゥダメル、シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ。エル・システマの音楽教育を受けたドゥダメルは2004年グスタフ・マーラー国際指揮者コンクール優勝、新進気鋭の指揮者として国際的に活躍（DVD：EuroArts、2011年発売）
音楽が人間にもたらす力をありありと映し出す
「子どもたちが犯罪に巻き込まれることを防ぐために音楽を教えるプロジェクトがあるんだって」という友人の言葉が、ベネズエラの音楽教育システム「エル・システマ」を知る端緒となった。子どもたちが犯罪に巻き込まれ抗争の当事者となってしまう現実を前に、後に文化大臣となる、音楽家で経済学者であるホセ・アントニオ・アブレウ氏が、放課後の時間を音楽とともに過ごすための場所を作ったのは1975年のことである。現在人口3040万人のこの国で、40万人の子どもたちが参加している。
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