終末期医療における治療法の決定プロセスの法制化を目指している自民党の「尊厳死に関する検討プロジェクトチーム(PT)」(座長=山口俊一衆院議員)は20日、患者が希望する治療内容を記載した書面に基づき医師が延命の中止・不開始を判断・実行した場合、死亡に対する法的責任を免除する方向で法案を作成することで一致した。
法案では「終末期」を「行いうるすべての適切な医療上の措置を受けた場合であっても、回復の可能性がなく、かつ死期が間近である」と定義。患者が終末期であるかどうかの判定には、2人以上の医師の所見に基づく判断の一致が必要としている。
この日の会合では、医師の免責範囲を延命措置の「不開始のみ」とする第1案と「中止および不開始」とする第2案が提示された。これに対し羽生田俊参院議員ら一部メンバーは法制化そのものに異議を唱えたが、「延命中止による死亡を免責しなければ、医師の訴訟リスクが軽減されない」など第2案を支持する声が多数を占めた。