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『令和2年版厚生労働白書』をどう読むか?[深層を読む・真相を解く(104)]

No.5037 (2020年11月07日発行) P.54

二木 立 (日本福祉大学名誉教授)

登録日: 2020-11-04

最終更新日: 2020-11-02

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厚生労働省は10月23日、『令和2年版厚生労働白書』を公表しました。その前の白書は『平成30年版』(昨年7月公表)ですから、『令和元年版』は発行されないことになります。このようなことは『平成6年版』が発行されなかった時以来、25年ぶりです。これは、本年突発したコロナ危機への対応に厚生労働省が忙殺され、それを発行する時間的・人的余裕がなかったためと思います。

今年度『白書』の副題(第1部のタイトル)は「令和時代の社会保障と働き方を考える」です。このテーマからも分かるように、第1部は社会保障全般と「働き方(労働問題)」中心に論じており、「医療(改革)」についてはほとんど触れていません。そこで、本稿では、まず、第1部の検討を行い、次に、第2部「現下の政策課題への対応」の第7章第2節「安心で質の高い医療提供体制の構築」で注目すべき2つの記述を指摘します。

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